Argyll CMS & dispcalGUI導入編スタート dispcalGUIとは? ColorMunki Photoの測定器を使う
これから何回かに分けて、Argyll CMS & dispcalGUIのインストール方法と
使用方法を記事にします。
結論からいくと、dispcalGUIでのキャリブレーション結果は満足できるものでした。
ただ、必ずしもColorMunki Photoの付属ソフトが悪いわけでは
ないです。これは今後の記事で取り上げます。
Argyll CMS & dispcalGUIとは?
Argyll CMSはフリーのキャリブレーションソフトです。コマンドライン(マウス操作なしのまっ黒画面)で使用します。
Argyll Color Management System Home Page
今回は使用しませんでしたが、dispcalGUIを動かすのに
必須になるソフトです。
dispcalGUIはArgyll CMSのモニター(ディスプレイ)キャリブレーション機能を
ColorMunki Photoの付属ソフトのように分かりやすく、GUI画面で操作できるように
するフリーソフトです。
DisplayCAL—Open Source Display Calibration and Characterization powered by ArgyllCMS
dispcalGUIでディスプレイをキャリブレーションするのは非常に簡単で、
ColorMunki Photoよりも測定するカラーの種類が多く、精度を高めることが
できます。
またターゲットにする色温度や輝度、ガンマ値を自由に設定でき、
測定結果をグラフで表示することができます。
以下まとめ。
dispcalGUIの利点
- 操作が簡単。
- ターゲットにする色温度や輝度、ガンマ値を自由に設定できる。
- 輝度、RGBゲインをディスプレイ側で調整後にキャリブレーションが開始される。
- ColorMunki Photoの付属ソフトのようにヤマ勘&測定の繰り返しでRGBゲインを
調整しなくてもいいので、通常は一回のキャリブレーションで完了する。
- デュアル以上の複数ディスプレイに対応。
- 動作が軽い。
- ColorMunkiをはじめ、様々な測定器に対応(i1 Display Pro、ColorMunki Display、 i1 Pro、Spyder 4 など)
- Linux、 Mac OS Xに対応。 Windows7 64bit、Windows8 pro 64bitでも動作可能。
(Windows8 64bitは近日中に動作確認します) - ColorMunki Photoの付属ソフト、ドライバと共存可能。動作確認しましたので、
近日中に記事にする予定です。
⇒Windwows7 64bitで動作確認。 Windows8 pro 64bitでは共存不可。
- 現在も2か月に1,2回の頻度でバージョンアップされている。
dispcalGUIの欠点
- 日本語化に未対応。
- インストールが少しだけ面倒。(どちらかというとArgyll CMSが面倒なだけで、
dispcalGUIは普通のソフト並みに簡単にスンストールできる)
簡易にすれば、もっと早いかも。
dispcalGUIの傾向
ColorMunki Photoのキャリブレーション結果よりも暗部が沈む。ColorMunki Photoと比べ、グレースケールを見た場合の色被りが少ない。
その他
dispcalGUIとColorMunki PhotoのプロファイルはCalibration Testerでガンマカーブを見ることができます。両ソフトとも共存して使用できるので、気に入ったほうのプロファイルを適用して使うことができます。
続く。
11月29日追記
古いバージョン(1.40未満)のArgyll CMSにセキュリティホールがあるようです。
JVNDB-2012-002844 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース
現行の1.4.0はセキュリティホールを埋めたものとなります。