jjsの日記

jjsの日記がはてなブログに引っ越ししました

Argyll CMS & dispcalGUIをColorMunki Photoの純正ソフトと共存させる方法

Argyll CMS & dispcalGUIを使ってみたいけど、ColorMunki Photoの純正ソフトが
使えなくなるのは、ちょっと不安だ、という方でも安心して両方の
ドライバー、ソフトを残して使える方法が見つかりました。


この記事にも予告していた方法です。
Argyll CMS & dispcalGUI導入編スタート dispcalGUIとは? ColorMunki Photoの測定器を使う - JJsの日記


動作環境

動作確認ができたのはWindows7 64bitのノートパソコンです。
パソコンの性能スペックはあまり関係ないと思いますが、パソコンにUSB端子が複数必須となります。
Windows8ではデバイスの管理方法が賢くなっているので、できません。


推測ですが、XPとVistaも同様にできると思います。
またキャリブレーション機器はX-Riteの他の機種でもできるかもしれません。


両方残すインストール方法


大筋としては以前書いたやり方とほぼ同じです。
Argyll CMS & dispcalGUI 簡単インストール with ColorMunki Photo測定器 - JJsの日記


1.先にColorMunki Photoを通常通りドライバー、ソフトウェアをインストールします。
詳しくは公式サイトやヘルプに従ってインストールしてください。


2.上記記事に従って、ColorMunki Photoのドライバーを削除した後、ColorMunki Photoの
ソフトウェアは削除せずにArgyll CMSのドライバー、ソフト、それからdispcalGUIのソフトを
インストールします。


3. これでdispcalGUIは使えると思いますが、ColorMunki Photoはドライバを削除したため、
使えなくなっている状態です。
なので、ColorMunki Photoのドライバーインストールします。


ここからがミソなのですが、Windows7までのWindowsは少々おバカさんなので、
あるUSB端子に機器を接続してドライバーをインストールして使える状態にしても、
別のUSB端子に同じ機器を接続した場合、またドライバの確認、インストールをしようとします。
ColorMunki Photoに限らずUSBメモリーやカードリーダーなどで経験されたことがあるのでは
ないでしょうか。


ということで、Argyll CMSのドライバーをインストールしたときに差し込んだパソコン本体のUSB端子とは
別のUSB端子にColorMunki Photoの測定器を接続します。
一度抜いて失敗し、もう一度差し込んで、デバイスマネージャーから自動的にドライバーをインストール
させれば、非純正(野良)ドライバーのArgyll CMSよりColorMunki Photoのドライバーが優先的に
インストールされます。
この辺、環境によって違うと思いますので、もしドライバーが入らなかったら何回かいろいろ試してみてください。


4. これでColorMunki PhotoのUSB端子をArgyll CMSのドライバーをインストールしたUSB端子に差し込むと、
Argyll CMSのドライバーが認識され、ColorMunki PhotoのドライバーをインストールしたUSB端子に
差し込むとColorMunki Photoのドライバーが認識されます。


ノートパソコン左側のUSB端子にColorMunki Photoの測定器を接続。


バイスマネージャーにはColorMunki(Argyll)と表示されています。



今度は右側のUSB端子に接続。



バイスマネージャーにはX-Rite Devicesのcolormunkiと表示されています。



5. ところがどっこい、このままdispcalGUIを使っても、デバイスが競合してるのか、動作が途中で止まってしまいます。
もうひとつのミソはコントロールパネルにある「X-Rite デバイスサービス(32ビット)」を
使うのがポイント。


コントロールパネルにある「X-Rite デバイスサービス(32ビット)」をダブルクリックか
右クリック⇒開く、でX-Rite デバイスサービスが起動します。




6. Argyll CMSのドライバーを使って、dispcalGUIを使う場合は、Onの下のチェックを外してください。



同様にColorMunki Photoの純正ソフトを使う場合はチェックをつけてください。
あとはそれぞれのソフトの使い方に従ってキャリブレーションすればOK。


まとめ

以上、Windows7までのOSでの、USB接続機器に対するドライバー認識方法を逆手に取って、
両方のドライバーをインストールし、コントロールパネルにあるX-Rite デバイスサービスで
ドライバーのオンオフを制御するのがポイントです。


これで安心してColorMunki Photoの純正ソフトを残しながら、Argyll CMSとdispcalGUIを
インストールして使えるのではないでしょうか。
というわけでColorMunki Photoはソフトウェア上の欠点をほぼカバーできますので、
図らずもなかなか使えるキャリブレーション機器だと思います。


以下の機器はdispcalGUIでサポートしている測定器なので、もしかしたら同様に
純正ソフトとdispcalGUIを両方使えるかもしれませんので、試してみてはいかがでしょうか。


フィルター式

X-Rite ColorMunki Create (same as i1 Display 2)
X-Rite DTP92
X-Rite DTP94
X-Rite/GretagMacbeth/Pantone Huey
X-Rite/GretagMacbeth i1 Display 1
X-Rite/GretagMacbeth i1 Display 2/LT
X-Rite i1 Display Pro, ColorMunki Display (new in Argyll CMS 1.3.4)

Datacolor/ColorVision Spyder 2
Datacolor Spyder 3 (since Argyll CMS 1.1.0)
Datacolor Spyder 4 (new in Argyll CMS 1.3.6)


分光方式

X-Rite ColorMunki Design, ColorMunki Photo (since Argyll CMS 1.1.0)
X-Rite/GretagMacbeth i1 Monitor (since Argyll CMS 1.0.3)
X-Rite/GretagMacbeth i1 Pro
X-Rite/GretagMacbeth Spectrolino