ColorMunki Photoで液晶テレビをキャリブレーションして失敗する REGZA 32C7000
要旨
※[要旨] 色温度を6500度にキャリブレーションして地上デジタル放送を見ると、さすがに黄色がかり過ぎて失敗というお話です。
ColorMunki Photoで作ったプロファイルをCalibrationTester.exeというソフトで
ガンマカーブを見ることができるので、ヤマ勘で調整しつつ、何度もキャリブレーションして
ガンマカーブを確認し、なるべくターゲットの色温度、輝度、コントラスト、RGBガンマカーブに揃えます。
動機
パソコンのディスプレイはきれいな発色で使えるようになったが、リビングのテレビはあまり発色がきれいではないのが気になっていました。
そういえばHDMIでパソコンと液晶TVは接続できるんだから、ColorMunki Photoで
どうにかキャリブレーションしてみたいな、と思い立った。
手順
ColorMunki Photoの付属ソフトがインストールされているノートパソコンとTOSHIBAの液晶テレビ32C7000(普及価格帯の32インチ液晶テレビ)をHDMIケーブルで
接続。
Windowsキー+Pキーで、テレビを拡張モニターとして使うように設定。
(Windows7ノートパソコンの場合)
テレビ側の映像設定を初期化、ヒストグラムダイナミック制御や明るさセンサーなどの
自動的に映像を制御する機能をすべてオフにする。
あとはパソコンのディスプレイをキャリブレーションする手順で液晶テレビを
キャリブレーションします。
失敗その1:環境光を測定してターゲットの輝度を決めたら、80になったので、かなり暗くなって
しまった。
解像度は適当でもOKのはず。きっちり液晶テレビにあった解像度を選べないので、
なるべく近い解像度を適用してみた。
初期設定にすると、なぜか色温度が低すぎる。
赤と緑のゲインが強すぎのよう。
初期状態でのICCプロファイルのガンマカーブ
色温度を変更して、なるべくガンマカーブを揃えてみる。
青色だけガンマカーブに癖がある。TOSHIBAの液晶テレビにはBドライブという明るい部分の色温度を
微調整できる項目があるので、それで青色の出力を抑えてみる。
もう少し微調整すれば、さらにフラットなガンマカーブ特性になったかもしれないが、
これで8回目の調整で力尽きたので、一応これでよしとする。
こんな感じにガンマカーブを揃えて、なるべくリニアにしてあげると、
プロファイル適用してもしなくても、あまり変わらなくなります。
擬似的にハードウェア(液晶テレビ)をD65、80cd/m2にキャリブレーションできました。
最後に、TOSHIBAの液晶テレビは入出力それぞれに対して映像調整した項目をメモリーできるので、
HDMIで調整した項目を、地上波デジタルの映像調整メモリーに手入力でコピーする。
どうなったか?
HDMIでパソコンからの出力を見た場合、それなりに色温度が合っているが、色が少し暗い印象。やはりパソコンのモニターほど諧調はきれいではないみたい。
液晶テレビをパソコンのモニター代わりとして使用する場合は、キャリブレーションすることは
十分に意義があると思う。
これで地上波デジタルを見た場合、とても黄色くておかしい。色温度が低いだけならまだいいが、
やっぱり80cd/m2だと暗すぎだし、コントラストが低くて眠い画質。
情報番組で映画紹介があったときは、なんとなく合っているような気がしたが、やはり地上波では
使えない。
今後に活かすには?
失敗の原因
1.ターゲットの輝度が低すぎる⇒100か120cd/m2でやり直してみる
2.地上波デジタル放送に適した色温度をターゲットにしていない⇒D65はブルーレイとか映画がソースの場合は
いいけど、通常の放送では色温度が低い。次はD93をターゲットにしてキャリブレーションしてみたい。
でもColorMunki Photoの付属ソフトではD93をターゲットにできないから、いい加減ArgyllCMSに挑戦してみようかな。
日本語で解説してくださっているサイトもかなり増えたし。
3.結局ガンマカーブはどの値を狙っているのか、よく分かっていない。
11月25日 追記
ColorMunki Photoでターゲットにできるガンマはデフォルトで2.2です。
バージョン1.0.5からガンマ1.8も選択できるようになりました(メニュー > オプションから設定)