jjsの日記

jjsの日記がはてなブログに引っ越ししました

プリンタのインク詰まりを直すには圧力が必要だった -ヘッドのクリーニング方法

前回の続きです。
プリンタの洗浄はお湯か洗浄液か CANON pro9500 インクの詰まりを直す - JJsの日記


迷いと失敗

何度もプリンタヘッドを洗浄液に浸して、インクが溶解するのを待っていましたが、
一向に直る気配がありません。これを一週間続けても直る気がしないので、
お湯につけることにしました。


洗浄液を湯煎したり、プリンタヘッドをお湯につけてインクが溶けるのを待ちましたが、
ほとんど効果が得られず。

まる2日ほど何回も洗浄しました。→最後の2色(MBK,M)がどうしても詰まりが取れず。
上の画像のようにジャブジャブ洗うと壊れる可能性がありますのでご注意を。


洗浄方法を考察

いろんな掲示板やAmazonレビューをひたすら眺めて、研究してみると、
キヤノンの顔料インクを使ったプリンターだけ、直る確率が低い。


エプソンで直って、キヤノンが直らない理由は?
そもそもインクが詰まっているから直らないわけで(当たり前)、詰まりを直すプロセスを
よく考え直してみました。


詰まっているものを直すには、ふつう押し出すよね。
エプソンは注射器を使って、洗浄液をプリンタヘッダの狭いノズルへ押し込んで、
さらに吸い込んでいる。
この吸い込むっていう過程は、注射器の内部が真空にならないように、かなり強い力で
洗浄液を注射器内部へと引っ張っている。


注射器で洗浄液を吸い込むとき、注射器のとっ手を引っ張るには結構力がいる、っていうことは、
エプソン機を注射器で吸い出した場合、プリンタヘッド内の細いインク通路に詰まった
インクの塊も押し出されて(吸い出されて)動くということではないか。
ここがエプソンキヤノンの、洗浄方法の大きな違い。


キヤノンのプリンターの場合は、洗浄液を売っている会社の説明書やネットの情報にも
注射器は必要ない or 使えないと説明されている。
だけど、詰まったインクが洗浄液でも溶けることがないほどまでに固まってしまった場合は
押し出す(吸い出す)しか方法がない。
つまりキヤノン製プリンターでも注射器を使って、詰まったインクを吸いだしてあげる必要があるのだ。


※説明書などによると、インクが詰まるのは噴出ノズルもそうだが、プリンタヘッド内のインク通路がよく
詰まる部分だそうだ。インク通路は髪の毛一本よりも細いらしい


それでは実際に注射器で洗浄してみよう

そうなると方法は簡単。注射器を使ってヘッドメッシュ(交換インクとプリンタヘッドの接点で、インクを注ぐ口)へ
あふれるほどの洗浄液を注ぎ込む。事前にプリンタヘッドの噴出ノズルも洗浄液で浸しておく。
そうすると注射器のノズル口とヘッドメッシュの大きさが多少違っても、注射器のノズル口を
手に持って、ヘッドメッシュに抑えこんだ状態で吸い込めば、きちんと圧力がかかる。
洗浄液が表面張力によってヘッドメッシュと噴出孔を覆い、注射器によって吸い込まれる圧力が
きちんとインク通路にかかるためだ。


あら不思議、あれだけ洗浄液を浸したり、洗浄したり、お湯につけたりしても直らなかった
インクがズブズブと注射器に吸い込まれます。
キヤノンの顔料インクプリンターだけ直らない確率が高い理由は、
洗浄液を売っているメーカーの説明書にも、キヤノンには注射器は不要と書いてあるし、
注射器のノズルとヘッドメッシュの大きさが違うから、吸いだせるはずがないと、
最初からやらなかった人が多数おられるのではないかと推測されます。


10色中2色がどうしても詰まりが直らなかったのですが、この方法によってあっけなく詰まった
インクを吸いだすことに成功しました。


もう少し考えてみると、インク通路内に圧力がかかればいいので、
プリンタヘッドを外して、2、3mm水に浸した容器に噴出孔側を浸け、ヘッドメッシュ側が
表面張力で液体があふれる状態にすれば、水だっていいわけです。


ということで注射器で水を吸い込んで、ヘッドメッシュに注射器のノズルを押し付けて、
水を出し入れすることによって詰まりを直せることも確認しました。


あとは十二分に乾燥させて、プリタヘッドにある回路がショートしないように気をつけます。
狭い隙間に入った水分は、表面から見た以上に乾燥に時間がかかります。
防湿庫を持っている方は中に入れて乾燥するまで待つとよいでしょう。

今回は陰干しで待つのも面倒なので、扇風機で粗方乾燥させ、防湿庫に入れました。


これで詰まりは十分に直ったはずで、あとはプリンタヘッドをプリンターにはめ直して
インクをセットするだけです。
さて、パソコンとプリンターを接続し、プリンターの設定を確認するわけですが、
ここからもう少し苦労が待っていました。


さらに続く

インクのカスレは待つと直る場合がある & プリンタヘッド位置調整を手動で合わせる - JJsの日記



今回使用した洗浄液はこちら。

容量が多いので、30mlのものを買うよりもお得で、何よりも注射器がついているのがよい。


2014年12月3日 追記
現在は最初から詰まりにくい(まだ詰まったことがない)レーザープリンター
2台使っています。写真画質では多少染料に劣るものの、詰まりを含めたランニングコストでは
圧倒的にレーザープリンターがよいです。


現在では写真プリントはお店で、その他のクーポン券や年賀状などの印刷はレーザー
プリンターを使っています。

カラープリントではNECのMultiWriter 5600C PR-L5600C、
モノクロプリントではNECのMultiWriter 5000N PR-L5000Nを使っています。

動作中の騒音はやや大き目ですが、プリントする速度が圧倒的に早く、
もうプリントできたの?と驚くほどです。顔料インクに比べると、最初からほぼ
乾いているのもいいです。インクジェット商法に飽き飽きになった方、
年に一度、年賀状の頃しかプリンターを可動させない方には本当にお勧めです。