jjsの日記

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日中シンクロ

以下はTTLを使わずにマニュアルで光量調整しながら、日中シンクロを行う場合の
お話で、現在の自分独自のやり方です。正しいかどうかは分かりませんが、
こういうやり方、考え方もあるよ、という一例です。


日中シンクロというと、ものすごく特殊なことをやっているようですが、
屋外だと、ふつうに使っていたら、あ、それが日中シンクロだよ、ということに
なるようです。


ようは環境光ありの状態で、それプラスストロボ光も足していく、ということになります。
定常光とフラッシュ光のミックスで、それぞれの光量調整方法がちょっと
違うわけですね。


1. 定常光は
シャッタースピード、絞り、ISOで調整できます。


2. フラッシュ光は
絞り、ISOで調整できます。それプラスストロボ側の発光量調整です。
シャッタースピードをいくつにしても、基本的には撮影後の明るさ(露出)は一定になります。


まず先に絞り値が決まって、それから自分が使いたいシャッタースピード近くに収まるように
ISOを決めて、最後にシャッタースピードで環境光を微調整する感じでやっています。


背景ぼかしたいのか、パンフォーカスで撮りたいのかで画作りが決まるので、
絞り値が第一に来るのは当たり前ですね。写真の意図を変えない限りは
絞り値は日中シンクロではあんまりいじりません。
ここをいじると、またすべての設定を調整し直しになって面倒なことになるので、
スパっと決めてしまいましょう。


それからISOは使うラジオスレーブの最高シンクロスピードや、被写体などをぶらしたいのか、などで
決めていきます。1/80秒ぐらいで適正露光になるようにすれば、
もうちょっと背景を明るくや、もうちょっと暗くなどの微調整も効き、被写体ブレも起きにくいぐらいの
シャッタースピードになると思います。
(ということは実は先にシャッタースピードが1/80秒ぐらいかなって決まっていることになりますね。)


それからシャッタースピードを変えながら、背景の明るさを調整します。
遅いほうは1/25秒ぐらい、早いほうは1/160〜1/250秒ぐらいまでは作品の意図をあんまり変えない
ように撮影できるのではないでしょうか。


これで背景の明るさが決まるので、それからストロボ光を当てる被写体の明るさを
ストロボの光量調整で調整します。


絞りとISOを固定できたのなら、
背景はシャッタスピードで、
被写体はストロボの光量調整で
と独立して露出調整できるので、考えやすいと思います。


正しいのかどうかは分かりませんが、今はこんな感じで光量調整しながら撮影しています。


日中シンクロで必要なこと

1. 自分がよく使うレンズの特性をよく分かっていて、絞り値を決めたらどれだけ背景が
ボケるか事前によく慣れておくこと。
撮影中に変更すると、ストロボの光量もシャッタースピードも調整するはめになることが
ある。


2. そのためには構図を先に決めて、背景はこれぐらいはボケて欲しいなあというのを事前に
決めてから撮影を始めること。撮影を始めた後に、もうちょっとぼかしたほうがよかったなあとか
あんまりいじらないほうがテンポよくいける。
個人的に、絞り優先とか、シャッタースピード優先とか使いません。
カメラ側の設定もマニュアルで決めていったほうがいいと思います。


3. 絞り値f/1.8程度で日中の太陽の光が直接当たるときにISOを50〜100にしても、
シャッタースピードが1/640秒とか、ストロボの最高シンクロスピードを大幅に
越えてしまっているときがあると思います。そのときはNDフィルターを使うしか
調整の方法はありません。


僕個人はあんまり太陽の直射光が当たる場所では撮らずに、日影で撮るので
シャッタースピードが速すぎることにはならないのです。
直射光が当たるときに開放値近くで撮るときにはNDフィルターは用意したほうがいいと思います。


4. ストロボをフル発光させても光量が足りない場合。
ディフューザーを付けて、やや遠くからストロボ光を当てる場合、クリップオンストロボだと
ISO 50にした場合には光量が足りない場合があります。
そのときにはISO感度を上げていきますが、背景を適正露光にするために
必然的にシャッタースピードは速くなっていきます。


となると、やっぱりNDフィルターが必要になることがあります。結構ややこしいですね。
なので、全体の流れとしては、事前にクリップオンストロボ&ソフトボックスをやや遠い位置に
置いたときに、露出がきちんと足りるかどうかは事前に把握しておく必要があります。


Yongnuo YN560IIIと大きめのソフトボックスの組み合わせの場合で、f/8以上絞って、さらに
2m以上離れた位置から光を当てるとなると、絶望的に光量が足りなかったりしますので、
そういうときにProfoto B1 500 TTLとかあればなあとか、さらに上位のストロボの必要性を
感じたりします。
他にはクリップオンストロボを2本まとめてソフトボックスに突っ込んだりとか
いろんな方法があるようです。