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FPL27ANXと経年劣化した3波長形昼光色ネオスリムZを比較してみる

平均演色評価数がRa95の三菱 FPL27ANXと、平均演色評価数がRa93のネオスリムZ:昼光色の
かなり古い物を比較しました。ネオスリムZの蛍光灯は、別の部屋で長時間使っていたものを
照明器具ごと部屋に持ってきて設置しています。


前提としてネオスリムZがかなり経年劣化を起こしているので、色温度がかなり低くなっています。
またFPL27ANXは手元用デスクライト、ネオスリムZは丸形蛍光灯と、使用する用途が違うものを
比較しているので、あまり参考にならないかと思います。
あくまで環境に依存した結果となります。


丸形蛍光灯で演色性のよいものを探してみる - JJsの日記
三菱 FPL27ANX レビュー 色評価用蛍光灯に限りなく近い、高演色なツイン蛍光灯で撮影比較 - JJsの日記


スペック比較

三菱 FPL27ANX:2本柱タイプのコンパクト形ランプ
ANX : 光源色:ナチュラルホワイト色 色温度 5500k 平均演色評価数がRa95
http://wwwl7.mitsubishielectric.co.jp/wink_doc/common_files/WEB_CATA/LMDOC1204A/pageview/pageview.html#page_num=91

設置状況


ネオスリムZ:丸形蛍光灯
FHC34ED-Z : 光源色:3波長形昼光色、色温度:6700K、平均演色評価数 Ra:93
http://page.cextension.jp/c3450/pageview/pageview.html?page_num=70

設置状況

FHC34ED-Z(ネオスリムZ)は平均演色評価数の数値は93と高いものの、分光分布が
あまりよくないため、演色といった観点から見ると、あまり色の再現性は期待できないようです。


色温度比較

以下はα55色温度設定を5300kに固定して撮影。


三菱 FPL27ANX 5500k

東芝ネオスリムZ 6700k


元々6700kと高い色温度であるはずのネオスリムZのほうが黄色くなっており、
相当劣化が進んでいるのが分かる。
目で見た感覚では緑被りも相当進んでいるが、赤っぽさも感じる。
すでに買い替え時期を迎えている蛍光灯なので、正確には色評価はできないでしょう。


演色比較

以下はα55のオートホワイトバランスでRAW撮影後、Lightroom4.2でcolor checkerの
グレーポイントでホワイトバランスをとり直したもの。


三菱 FPL27ANX


東芝ネオスリムZ FHC34ED-Z


どちらも色被りをなるべく直したものなので、ぱっと見の色の差は分かりにくいが、
ネオスリムZのほうが青、赤のくすみがあり、黄色は蛍光イエローとなり、軽い発色となる。
喩えて言うなら、FPL27ANXの赤は赤色であり、FHC34ED-Zの赤はえんじ色。
あとは、思ったよりも色の差は出なかった。

その他の色の違いについては、光源の遠近によって、反射の強さが違い、色が違って見えることに
依存しているようです。


※普及価格帯のTNパネルを使用したディスプレイだと色の差が分かりにくいかもしれません。
Adobe RGBのカバー率が高いディスプレイを使用すれば、色の差が分かりやすいです。



まとめ

人間の目は、長時間同じ光源による物体の見え方に慣れてくるので、色温度比較の項目のように
極端には色が違っては見えません。


演色比較の項目のように、光源に含まれていない色については、どれだけグレーバランスやホワイトバランスを
取り直しても、くすんだ色としてしか再現されません。
色がくすむ光源で写真集や印刷物を見ても、なんだかおかしいなあという印象が残る場合があり、
その写真集のよさが分からない場合があります。


今回は、ホワイトバランスを取り直してみると、それほど演色の違いは表れませんでしたが、
経年劣化した蛍光灯は、色のバランスがおかしく、カタログスペックに関係なく、非常に不快な感じがします。


どれだけ生活に必要な明るさを保っていても、色温度が低くなって、色のバランスが崩れた蛍光灯は
早めに交換したほうがいいかもしれません。