同じものを違う角度から撮ってみること
目で見て、ああ、面白いなあと感じたものを撮ってみても、
たいして面白くないものが撮れることがよくあります。
今までは、少しだけ角度を修正したり、露出変えてみたりと、
その場しのぎなやり方で、いろいろと撮影方法を試してみたつもりに
なっていました。
その結果、家に帰って大きなディスプレイで見て、やっぱり何か
違うなあ、とがっかりすることしばし。
なぜに、こうもダメな写真ばかり撮れるのか、ということを
今まであまり考えていなかったことに、今更気付きました。
今日夜の街をいろいろと撮影してみて、何か違うなあと感じるものは、
主題がはっきりしていないから。
もしくは主題を引き立てるにはどうしたらいいのか、工夫が
足りないからだ、ということ。
主題をはっきり
街で見かけた看板を撮ってみよう、とか、変わったオブジェクトを撮ってみよう、程度では主題は何かはっきりとまでは分かりません。
看板の文字の形が面白い、配列が面白い、色遣いが面白い、など
特に面白いなあと感じたことをはっきりさせ、さらにどう面白いのか
考えてみること。
文字の形が、○○に似ているから面白い、文字の形が手書き風で、
癖があるから面白い、など。
変化の幅を大きくとること
今までの「やり方を変える」っていうのは、AをA'程度に変えた程度で、あまり変わり映えしないことだった。
もう少しジャスピンを狙うとか、16mmを18mmに変えて撮るとか、
もう少し上の角度から撮ってみるとか。
主題をはっきりさせて、AからZぐらい手段を変えても
同じ主題を狙ってみること、が上手くなるコツなのかもしれない。
28mmから75mmまでズームさせても、なおかつ主題は一緒であることを
考えてみる、とか。
あるがままの薄っぺらさに気づく
今まで下手糞だった原因は、たぶん、被写体を面白いと感じたのだから、あるがままに撮ったら、面白いと感じたものが、写真の中に
内包される、なんて勘違いしていたからなんでしょう。
何らかの工夫なしには、面白い部分って何も伝わらない。
目で見るっていのは立体的で、皮膚感覚とか五感を含めての面白さなんだけど、
被写体を写真に撮って、2次元のペラペラに落とし込んだ時、ざっくりと面白さも
削られてしまう。
3Dプラス五感で「10」あったものを、ただ単に撮影して2次元にすると、「2/10」ぐらいになる。
自分が考えている以上にペラペラになってしまう。
それなのに、あるがままに撮って、「9/10」ぐらい撮ったつもりになっている。
だから、撮ることによって立体の3Dを2Dに変化させても、
面白さを保つには、今感じている以上のものを、どうにか表現して、
2Dの中身をむしろ増やしてしまう気持ちで撮らないといけないんじゃないかな。