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DxO FilmPack 3 レビュー3 もう少し使いこすには編

レビュー1
DxO FilmPack 3 レビュー1 - JJsの日記


レビュー2
DxO FilmPack 3 レビュー2 Lightroom 4との連携など - JJsの日記

上記レビューの続きです。



デモ版で試用しているFilmPack 3は最新バージョンの3.2が適用されており、
新機能が追加されていることが分かった。
http://www.dxo.com/jp/photo/filmpack/whats_new


「拡大してプレビュー」機能

中でも秀逸なのが、「拡大してプレビュー」機能。
今までフィルムをクリックして、ひとつひとつ適用された画像を確認していたが、
画面下に表示されているフィルム群を拡大して表示することが可能に
なっている。

通常時の表示

拡大してプレビュー表示

非常に見やすいので、選択後のイメージを比較しやすい。特に粒状感の違いは
小さなサムネイルでは全く分からなかったが、これによって短時間で
適用したいフィルムを選択できるようになった。


高画素カメラへの対応

64bitに対応したことにより、2億ピクセルの画像まで処理ができるように変更された。
これによってα77,645D,D800のように2,400万画素を超えるデジカメでも問題なく使用できる。


SOFTWARE Tooのサイトにはアップデート前の内容もそのまま訂正されずに掲載されているものも
あるので、事前の確認が必要でした。すみません。


モノクロフィルムとカラーフィルムの違い

モノクロフィムの場合はチャンネルミキサーで色別に明るさを調整できる。
そのため、Lightroom4で事前に調整する項目としては、シャープネスとノイズ除去だけでもよい。
Lightroom4でのノイズ除去は、FilmPack 3でフィルムの粒状感を添加する際に、よりきれいに
見せるために事前に行ったほうがベター。
シャープネスはFilmPack3で処理できないため、こちらも同様にLightroom4で行う。


その他、トリミングや回転、部分補正もLightroom4のみで調整可能なので、必要であれば
こちらも事前に処理しておく。


一方カラーフィルムの場合は、チャンネルミキサーがないため、色調整は事前にLightroom4で
行う。赤被りのフィルムが多いため、事前にやや青被りか緑被り気味の色温度調整を行ったほうが
FilmPack 3で調整しやすい。


FilmPack 3でのフィルムを再現した色合いは、どのフィルムでもコントラスト調整がきついため、
トーンジャンプや諧調潰れを起こしやすい。
街でのスナップ写真やハイコントラストで雰囲気を出したい場合は、FilmPack 3のフィルム色は
最適だと感じる。
一方ポートレートにおいて、微妙な肌の質感は、フィルムによる色再現の段階で大方
失われてしまう。

フィルムで撮った際の色のネバリ感を大切にしつつ、粒状感を出したい場合は、
Lightroom4で色調整を完全に追い込んでから、好みの粒状感のみをユーザープリセットで追加するとよい。


モノクロフィルム、カラーフィルムのいずれにしてもRAW現像ができるのはFilmPack 3にデータを受け渡す前の
Lightroom4の段階のみなので、事前にLightroom4で適用したいフィルムに合った色調整を入念に
やっておく必要がある。
おそらくFilmPack 3で気に入ったフィルムを適用する段階で、色合いのおかしさが気に入らず、何度か
Lightroom4で調整するはめになりそう。


それを避ける上でも、ユーザープリセットで粒状感のみ添加する方法がベターだと思われる。
ユーザープリセットが選択できるのはFilmPack 3のエキスパート版のみなので、エッシェンシャル版との比較では
エキスパート版のほうがよい。


2014年8月5日追記
エッシェンシャル版でも粒状ノイズのみ添加することができます。訂正をしてお詫び申し上げます。