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Stereo Speakers Z120 Z120BW ハイコストパフォーマンスのスピーカーをオーヲタ目線でレビューする

どんなスピーカーか?

発売日 : 2011年6月17日
ロジクールのUSB電源供給、3.5mmステレオミニジャック、アンプ内臓の
PCスピーカーです。その他、3.5mmステレオジャックで音声出力をする
音楽プレーヤー、スマートフォン(USB電源が必要)にも使えます。

http://www.logicool.co.jp/ja-jp/speakers-audio/home-pc-speakers/devices/8114


ノートPCにもデスクトップPCにも合う高さ11cmの大きさです。
片側定格出力0.6Wでも音量は十分に出ます。
USB電源供給なので、お使いのパソコンによっては、パソコンと連動して電源OFFになります。
1,000円代のお値段のわりには、音質もよく、デザインがよいため、
現在大人気となっています。


ここがよい

シンプルでモダンなデザイン。ネジ穴がひとつもないので、デザインを崩しません。
スピーカーの背面には余ったケーブルを巻きつけておくことができます。
これで配線も美しく行うことができます。

電源ボタンとボリュームノブは一体型で無駄がありません。ボリュームノブを回し、
音量を絞っていくと最後には電源が切れるようになっています。


大きさは小さいので、場所を取らず、ディスプレイの下などデッドスペースに
収めることができます。


ここが気になる

もう少しだけスピーカー配線が長ければ助かる。
24インチワイドディスプレイの両脇にぎりぎりおけるかな、程度の長さ。


さて、ここからが本番。ヲタ的レビューを

直径4.5cmフルレンジスピーカー、密閉タイプということで、かまぼこラジカセタイプの
周波数特性となる。
やはりジャズのバスドラの音を再生するのは難しく、イージーリスニング系、女性ヴォーカル系などが
合う。


バッフルは総プラスチック、ネジ穴なしでも4.5cmフルレンジには十分な剛性をもち、
嫌な共振などはない。横から見ると斜め上を仰ぐ角度でスピーカーユニットが取り付けられており、
机などと並行面はなく、聴感上好ましい。
またスピーカーバッフルは背面に向かうにつれ、すぼまっていくデザインとなっており、
B&Wにも見られるような並行面を避けたものであり、音質上有利である。


密閉型フルレンジは周波数特性が狭いものの、余計なネットワークが不要で、バスレフのように
位相が回ることもないので、非常に素直な音質となる。


デスクトップPCでのリスニングポジションとステレオ感


フルレンジは点音源となるため、定位感、立体感が出しやすい。
左右のスピーカー間が70cm程度しか取れない距離での試聴では2way以上のスピーカーよりも
はるかに有利である。


スピーカー設置の基本はステレオ音像が取れるように左右スピーカーとリスニングポジションの
3点を結ぶ三角形が正三角形に近いほうが好ましい。
パソコン用スピーカーの設置位置は、主にディスプレイとパソコン使用者との距離で決まっており、
デスクトップであれば、およそ60〜85cmの距離に収まる。


スピーカーはディスプレイへの反射、回折の影響を避けるため、
ディスプレイよりもやや手前におくか、ディスプレイを無限バッフル面とみなして
同一面上に設置する必要がある。


となると、良好なステレオ感を得るための左右スピーカーの距離は65cm〜100cm程度が
経験上推奨される。
これより狭いとステレオ感に乏しく、スピーカー間より外側からも音が出てくるような
広がり感を得にくい。
またこれよりも広い場合は密度感に乏しく、中抜けしたような感じになりやすく、
ステレオ感を得るのは非常に難しい。


この Z120はバッフル面がすり鉢状になっているため、わずかな意味合いになるが
指向性が少し増している。
そのため、少々極端な内振りでのセッティングで、スピーカー側面がリスニングポジションから
ほぼ見えない程度に内向きに設置するほうがステレオ感が得やすい。


左右スピーカー間の理想的な設置位置といった意味では、少々左右間ケーブルが短く、
最大で約70cm程度しか取れないのはちょっとした欠点。


ちなみにオーヲタさんであればまず間違えることはないと思われるが、電源ボリュームがついている
ユニットのほうが右スピーカーである。


音質

カタログスペックによると内臓アンプのS/N比は85dB以上と、まあ大したことのないものであり、
だいたいの音質は分かっていただけるかと。
あくまで主旋律を濃く鳴らし込み、空気感を伝えるには少々つらいものであるのは確か。
だからこそであるが、長時間におよぶ試聴でも耳疲れの少ない。


ONKYO SE-150PCIからの音声出力との組み合わせではギリギリでJ-POPが聴ける音質で、
一番無難なS/N感に収まる。これ以上S/N感を上げてしまうと、J-POPやYoutube音源などの
スカスカ具合のほうが気になってソースを選んでしまう。


本気で聴かない、聴けないソースにとっては非常によい音質にまとまっている。
このあたりがオーヲタでもとりあえずという意味ではお勧めできる理由であり、
消費電力もパソコン一式全体でみれば誤差の範囲内程度である。


サブシステムとしての Z120とメインシステムとの共存

気軽に音楽を楽しむといった意味では、アンプが温まるまで30分以上待つとか
いったことに神経使わずに済むことは大きな利点だと思う。


ONKYO SE-150PCIでは同じ音声出力を3.5mmステレオジャックとアナログRCA出力から
出力できる。
つまりZ120とアナログRCAに接続するメインシステムの2系統のステレオ出力を用意
しておくことができ、切り替えを行うにはそれぞれの電源を入れ、ボリュームを捻るだけ
でよい。


通常作業、イージーリスニングでは電源入れっぱなしの Z120から、
ちょっとよい音楽を聴きたくなったらメインシステムのスイッチを入れ、 Z120のボリュームを
切るだけで音楽を楽しめるのだ。
OS上での「再生デバイス」の切り替えといった面倒なことは必要ない。


そういった使い方をするのであれば、 Z120は十分すぎるほどにオーヲタであっても
使えるものである。
ただわざわざ上位機種から買い替えるほどの音質でもないので、現状でサブシステムが
ない方向けとなる。


USB電源供給で電源ケーブル不要の割りに高音質というメリットが一番の魅力。


わずかな投資の違いでワンランク上も狙える。ただし、別途電源が必要。


13年2月4日 追記
電源を強化したり、改造するよりも、素直に上位機種を買うのが吉のようです。
USB給電型PCスピーカーの電源をアダプターから直接取ってみると - JJsの日記